VR/ロボット/IoT!最先端かつギークなイベント「どテック名古屋」で知多みるくになってきました。
柳橋市場内の「フィーバー柳橋」で開催された最先端が集まる「どテックNAGOYA2016」にちょっとだけ参加してきました。
東京には雨後の筍のようにいっぱいある(ようにみえる)VR体験や開発者のイベント。
愛知県には機器の展示や体験はあっても面白いイベントはなかなかないと思っている中、開催されたこの「どテックNAGOYA」。Facebookで見て、大喜びで参加しました。
午前に仕事を済ませ、強まる雨脚の中、昼過ぎに急いで会場の柳橋市場へ。
(名鉄名古屋駅の東で割と一等地だと思うんですが、市場なんです。名古屋の不思議。)
どう見てもただの時間外の市場で、ほんとにこのあたりであってる…?と不安になった頃、それらしき人がたくさんいて、看板も見えたので安心しました。
市場から市場内にある「フィーバー柳橋」までの道のりがすでになんだかサイバーパンクっぽい空間。昂ぶる!
VRやロボット、Iotのような先端的な取り組みが柳橋市場の奥地で行われる取り合わせに、若干の押井守の攻殻機動隊感やブレードランナー感を感じました。
あ、一番イメージに近いのはケンイシイの「EXTRA」のMVかも。
(聴きながらお読みいただくのがオススメです)
結論からいうと、ギークの文化祭!って感じで、最高に楽しかったです。
空間としては、専門的な大学の部屋や部室っぽかったかも。
ニコニコ系でもスノップなオシャレITイベントでもない、絶妙なバランスで本当によかった。
メイカー・フェアにも通じるああいう空気感、すごく好きです。
けっこうたくさんの人がいたうえ、それほど長い時間参加できなかったので全部は体験できていませんが、見てきた範囲のリポートを書いておきます。
東京の展示会とかに比べればあんまり待つこともなく気軽に体験できるものもたくさんあって、いい感じのカオスさが出ていました。
会場に入った途端、目の前には、GEAR VRなどのHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)を装着した人やHTC Vive+ハンドコントローラを握りしめる人、そしてそれを見守ったり、談笑する人たち。そしてkinectなどによるセンサーを使ったMR/VRコンテンツや女装姿のペッパー(と言っていいのかな)の姿もみえました。
MRのゲームやVRのPOV(1人称視点)シューティングゲームなど、十分遊べるレベルのゲーム系のコンテンツがいくつかあり、それ以外のものも興味深かったです。
装着していないと見えないことを利用し、HMD着用者が未着用の人に声をかけ仮想空間内の島にあるスイカを割ってもらうという2人でやるスイカ割りのアイデアは感心しました。
時々調整で止まっているものもありましたが、PS VRが出る程度には社会的にも普及して生きていることもあり、VRについては、かなりこなれてきていてヒット作やVRゲームの新しい表現や文法が今生まれつつあるんだろうなと感じました。
なかなか体験する人が途切れないのでタイムテーブルに調整が入り、14:20からトークセッションが始まりました。
西岡さんとゲストのお二人
トークセッション「東京最前線!名古屋から飛び出したクレイジークリエイター達」
主催のフィーバー柳橋、西岡さんの司会で、名古屋を経て今は東京で活躍するクリエイターとの間で、ぶっちゃけた現状の話などが話されました。
“「電脳コイル」は、放送当時に見た若い人にとってVR/MRを始めるきっかけになっている”、みたいな書きやすい話題から、”案件”や”人月”といった単語が飛び交うナマグサさめで、これから仕事にしていく人には役立ちそうなリアルな話題も。
“東京と名古屋の違い”や、クライアントとの温度差・リテラシーの違いなども面白かったです。
現場の最先端ならではのお話をたくさん聞けました。
終盤には、検索する人は多いが、わかったような気になって作らない人も多い。作ったり足を運んで体験する人は少ない。だからすこしでも作ったり、実体験しているだけでも先行しやすい位置にはいける。自分から始めて、作ればいい。というような趣旨のDo it Yourself 精神溢れるいいお話も出ていました。
トークセッションの合間で、モーションキャプチャシステムで人型のボーン(骨的なもの)が入っていればなんでも3Dキャラクターが動かせるというデモ、「バーチャル着ぐるみ(知多みるく from 知多娘。)」を体験させてもらいました。
センサーを着用し、位置補正します。
WiFiやKinectで無線でも対応はできるそうですが、有線接続でのセンシングだとほとんど遅延がなく、自分の体を動かすとCGキャラクター(今回の知多みるく)も同じ姿勢をとってくれます。
かわりにセンサーの装着の手間と、キャリブレーションによる姿勢と座標との位置合わせが必要になります。
肘や手首だけでなく、指まで動かせます。
反応の速度は不満のないレベルです。
着させてもらったうえ、最後に @kirurobo さんに写真まで撮ってもらいました。
自分が知多みるくになったうえに割と上機嫌。まさかこんな日が来るとは。
この鏡写しみたいな状態でもなかなか新鮮なのですが、これでヘッドマウントディスプレイをかぶると自分の全身が知多みるくになっていて頭や手足を動かせるという、いわば主観版『君の名は』体験もできました。
kiruroboさんの言っていた、「今”会える”アイドル」から「今”なれる”アイドル」へ、ってフレーズが面白かったです。
・「メンバー+1、最後の1人はあなたです!」 VRで同じステージ上へ。
・「サポーターもチームの一員です!」 ピッチサイドやベンチから試合を応援
みたいな『マルコビッチの穴』系コンテンツ、あっという間に出てくるだろうなと思いました。
最終的に自分が知多半島のアイドル、”知多みるく”になるという想定外の体験もできて、『アバター』きてるな、『ルサンチマン』きてるなって感じでした。
『マルコビッチの穴』タイプの決められたコンテンツではなくて『君の名は』みたいに、身体入替で他者のかたちの中に入るっていう体験でした。
※ここで時間切れで、”pepper9体で「ユメノトビラ」〜”以降はみていません。
感想:
脳は補完機能が優れているので、簡単に騙されちゃいますね。
こんな感じだろうな、と視覚上の想像しているのと体験してる時の体感ではやっぱりちょっと違って、自分が◯○になってる!ってだけで、結構面白いです。
それだけだとすぐに飽きるかもしれませんが、そのうち『アントマンVR体験』『巨神兵VR体験』とかやってみたいです。(PS VRだと、既にバットマンにはなれるそうですね。)
以前、「セカンドライフ」という推されていた割に不完全燃焼だったサービスがありましたが、「バーチャル着ぐるみ」ならスーツアバターでVR出社とかが許されそうな程度には可能性を感じられました。表情のセンシングが簡単にできるようになれば、会議くらいだったら自宅でパジャマ姿でも参加できそうです。ビデオ会議でいいか。でもノーメイクや汚い部屋を見せずに済むし。
真面目に使えそうなところだと、介護予防とゲーミフィケーションとVR領域は間違いなく相性がいいので、福祉系やメディアアート・デザイン系の大学は早くVR機器導入したり連携などを進めた方がいいなと思いました。進んでるのかな。
どうなんだろう、母校とか。ユニバーサルデザインの最先端かつ社会的意義もあってお金にもなると思うけど。やらないかな。
リハビリが楽しくてやりこみすぎちゃう!みたいなのがきっと近いうちにできるはず。
つまらないアイデアから将来のビジョンまでいろいろなことを考える良いきっかけとなりました。
半年に1回くらいこういうイベントが名古屋でも開催されるといいなぁ。
がんばれものづくり愛知県。がんばれ自分。
フィーバー柳橋自体が、遊び場!って感じで面白い空間でした。
「どテック名古屋2016 〜名古屋発のクリエイター大市場!どえりゃぁテックがてんこ盛り!どえりゃぁヤツラも東京からかえってくるってよ!〜」
日程:2016年11月27日(SUN) 11:00〜18:00
場所:フィーバー柳橋
参加費:1,000円
https://peraichi.com/landing_pages/view/dotec-nagoya
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